住民に政府のTwitterアカウントを貸し出す観光キャンペーン

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地域ソーシャルメデイア活用の参考になりそうな事例をご紹介します。
6月に開催されたカンヌライオンズ(国際クリエイティビティ・フェスティバル)のサイバー部門において、スウェーデン政府観光局の「キュレーターズ・オブ・スウェーデン」キャンペーンがグランプリを獲得しました。カンヌライオンズは世界三大広告賞の一つに数えられる広告賞です。
このキャンペーンは、スウェーデン国内に住む人々に、国の正式なTwitterアカウントである「@sweden」を1週間無料で貸し出して自由につぶやいてもらうというものです。昨年の12月から始まった同キャンペーンでは、実際にライター、エンジニア、畜産家といったごく普通の市民たちが順番につぶやいていきました。
つぶやきでは生活風景を撮影した写真やお勧めのスウェーデン映画、牧場でヒツジと戯れる様子などが投稿され多くのフォロワーから好評を得ましたが、6月10日からつぶやきを担当した女性が性的・政治的話題や、子ども母乳を飲ませている写真、世界的なアイドル歌手を馬鹿にする内容のつぶやきを投稿したことで、CNNニュースなどで取り上げられる事態にも発展しました。
しかし、同キャンペーンを展開したスウェーデン観光局の責任者は、スウェーデンが多様性に富んだ国であることを示すためにつぶやき内容を特に検閲しないとし世界的な注目を集めました。国際主要メディアでは同キャンペーンを「世界で最も民主的なツイッターアカウント」と報道し開始6週間で1980万ドル(15.8億円)に値するPR効果が得られたという分析もなされています。
同キャンペーンは現在も継続されています。詳しくは下記のURLをご覧ください。
・Curators of Sweden(キャンペーンサイト)
http://curatorsofsweden.com/
・Twitter @swedenアカウント
https://twitter.com/sweden
■参考記事
「世界一」に選ばれたスウェーデン政府観光局のツイッターPRがスゴイ : J-CAST会社ウォッチ
http://www.j-cast.com/kaisha/2012/06/25136869.html?p=all
CNN.co.jp : 悪口連発の市民管理人、スウェーデン公式ツイッターで注目 – (1/2
http://www.cnn.co.jp/tech/30006975.html