地方豪族企業の多角化・全国進出化を分類する

以前お伝えした地方豪族企業39社について、各企業のウェブサイトを元に多角化と全国進出の度合いを分類分けする図を作成しました。

01

縦軸は上方向に行くほどより事業分野が多角化し、下方向に行くほど一つの事業分野を中心にその関連の事業を手掛けていることを示します。

また横軸は、右方向に行くほど拠点や支店が全国に進出し、左方向に行くほど同じ地方や同都道府県内のみで事業を行っていることを示します。

左上の橙色の〇で覆われた部分は、「地域に根付き、多様な事業を行う企業」ということができます。例えば「日米商会(宮崎県)」や「山田石油(山口県)」は携帯電話販売事業やガソリンスタンド事業、太陽光発電事業など幅広い事業を地域に密着して行っています。一方で左下では、北海道でカラオケ店を展開する「タカハシ」や、京都の建築会社「ヨネダ」があり、これらは本社の存在する都道府県及びその周辺で一つの事業分野を中心に関連する分野でビジネスを展開しています。

右下の紫色の〇で覆われた部分は、「多角化をそこまで行わず一つの事業分野もしくは関連する事業分野のみで全国に展開している企業」です。例えば「イオン」や「ヤマダ電機」、「ニトリ」は東洋経済の記事では「出身を見れば、もとは『ヤンキーの虎』といってもいい存在」とされています。これらは地方発の企業で全国に進出していった企業たちといえるでしょう。

これらのことから、地方発の企業が必ずしも「イオン」や「ヤマダ電機」、「ニトリ」のように一つの事業分野を中心に全国区を目指していくというわけではなく、地域に密着しながら幅広く事業分野を広げていく企業もあるということがいえます。今回の調査では、このような企業を典型的な「地方豪族企業」と捉えています。

追記:地方豪族リストに含まれる企業は随時追加しています。最新のリストはこちらで公開しています。